この職種で評価される実績
広告・マーケティング業界の企画では、担当業務を並べるだけでなく、業界課題に対してどの実績を出したかを明確にする必要があります。 以下の観点で数値化すると、採用担当者が再現性を判断しやすくなります。
広告・マーケティング業界の企画では、新サービス企画を「担当範囲・判断・成果」の順に書くと評価されます。
改善率で補強広告・マーケティング業界の企画では、競合分析を「担当範囲・判断・成果」の順に書くと評価されます。
担当規模で補強広告・マーケティング業界の企画では、事業計画策定を「担当範囲・判断・成果」の順に書くと評価されます。
達成率で補強広告・マーケティング業界の企画では、社内プレゼン・稟議を「担当範囲・判断・成果」の順に書くと評価されます。
短縮期間で補強STAR形式での書き方例
実績は「状況・課題・行動・結果」の順に分解すると、企画としての判断力と成果が伝わります。抽象的な表現を、数字と役割が見える表現へ置き換えます。
新サービス企画を担当し、チームに貢献しました。市場調査を使って業務改善を行いました。
デジタルマーケティングに関する課題に対し、新サービス企画を主導。市場調査・企画立案を活用して 3か月で主要KPIを18%改善し、関係部門5名との運用定着まで推進しました。
Situation
広告・マーケティング特有の背景
Task
競合分析の課題
Action
市場調査を使った行動
Result
数値で示せる成果
よくあるNG例
担当業務だけで終わっている
新サービス企画を「何人・どの範囲・どんな成果」まで分解して記載します。
業界文脈が薄い
デジタルマーケティング・SNSなど、広告・マーケティング業界で評価される言葉に接続します。
スキル名だけを羅列している
市場調査・企画立案・事業計画は、活用場面と成果をセットで書きます。
業界×職種別頻出キーワード
ATSや採用担当者の検索で拾われやすいよう、実績の文脈に自然に入れます。単語だけを詰め込むより、 成果文の中に含める方が読みやすくなります。
補足ガイド
広告・マーケティング業界の企画職(プランナー)は、クライアントの課題に対してコミュニケーション戦略・キャンペーン企画・クリエイティブブリーフを設計する役割を担います。インサイト発掘から企画立案・メディアプランニング・クリエイティブ制作指揮まで、プロジェクト全体を統括する総合力が求められます。
採用担当者が企画職の職務経歴書で最も評価するのは「インサイトに基づいた企画力」と「実際に成果を出したキャンペーン実績」です。ヒット施策の経緯と成果を具体的に記述し、「なぜそのアイデアを選んだか」という戦略的思考プロセスが伝わることが重要です。
---
## 書き方のポイント5選
**1. 担当したキャンペーンの予算規模と成果を具体的に示す**
「大型キャンペーンの企画を担当」ではなく「TVCM×SNS統合キャンペーン(制作費・出稿費込み総予算3.2億円)をプランニングし、認知率を+18ポイント向上・指名購買意向+22ポイントを達成」のように予算・成果を定量化する。
**2. 企画の起点となったインサイト発掘プロセスを記述する**
「良い企画」の裏側にある「なぜそのアイデアが効くのか」というインサイト発見のプロセスを記述する。「生活者調査300名のインタビュー分析から○○という消費者インサイトを特定し、そのインサイトを核に企画を設計」のように、企画の根拠を示すことが差別化につながる。
**3. メディアプランニングの専門性を記述する**
TVCM(GRP・リーチ・フリークエンシー)・デジタル(インプレッション・CPM・CTR・CPA)・OOH・ラジオ・雑誌など、複数媒体を横断したメディアプランニング経験を記述する。クロスメディア効果の測定・最適化経験があれば記載する。
**4. クリエイティブチームとの協働実績を詳述する**
CDやコピーライター・デザイナー・ディレクターへのブリーフィング、クリエイティブレビューでのフィードバックプロセス、制作スケジュール管理など、クリエイティブ制作の統括経験を記述する。
**5. 競合プレゼン・新規提案の勝率を記載する**
競合プレゼンに参加した場合、勝率(参加○社中○勝)や獲得した契約規模を記述する。「競合プレゼン8件参加・5件受注(勝率62.5%)・獲得総額2.8億円」のような実績は、企画力の市場評価として非常に強いアピールになる。
---
## STAR形式 例文:飲料ブランドの認知度向上キャンペーン
**プロジェクト:クラフトビールブランドの若年層認知拡大キャンペーン企画・実施**
**Situation(状況)**
新興クラフトビールブランドにおいて、30代以上の認知率は32%あるものの、20代での認知率が8%に留まっており、若年層へのリーチが課題だった。予算は限られており(制作費+出稿費で総予算5,000万円)、TVCM等の大型マス広告ではなく、デジタル中心のキャンペーンを企画する必要があった。
**Task(課題)**
プランナーとして、20代の認知率を8%→25%に引き上げるキャンペーン企画の立案・実施を担当した。期間は3ヶ月。
**Action(行動)**
① 20代へのグループインタビュー(合計4グループ・20名)を実施し、「クラフトビールは『マニア向け』という心理的ハードル」というインサイトを特定。② インサイトに基づき、「初めてのクラフトビール体験」をストーリーにしたTikTok動画シリーズ(10〜30秒)を企画。クラフトビール初心者の本音リアクションを中心にした6本のドキュメンタリー動画を制作。③ TikTok広告(インフィード×ハッシュタグチャレンジ)・YouTube動画広告・Instagram×インフルエンサー(フォロワー1〜10万人帯20名)の組み合わせでメディアプランを設計。④ 週次でCTR・視聴完了率・ハッシュタグ参加件数をモニタリングし、パフォーマンス下位のクリエイティブを差し替えながら3ヶ月運用した。
**Result(結果)**
3ヶ月で20代の認知率を8%→29%に向上(目標25%超過)。TikTokハッシュタグチャレンジ参加件数は12万件に達し、UGCによるオーガニックリーチも2.3倍に拡大。同期間の20代向け売上が前年比+41%を記録し、クライアントから「予算対比で最大のROIを達成した施策」と評価を受けた。
---
## NGパターン3選
**NG1:「企画を担当した」だけで成果を書かない**
キャンペーンの企画内容を詳しく書いても、それが実際にどんな結果をもたらしたかを記述しなければ評価できない。「認知率○ポイント向上・購買意向○%改善・UGC投稿数○件」のように成果を数値で示す。
**NG2:受賞歴・掲載実績を記載しない**
カンヌライオンズ・ACC賞・広告電通賞・オリコム賞などの業界賞の受賞歴、または有名メディアへのキャンペーン掲載実績は企画力の客観的証明として高評価。ある場合は積極的に記載する。
**NG3:クライアントの業種・ブランド課題への理解を省略する**
「FMCG担当」「BtoB担当」というカテゴリだけでなく、各クライアントの具体的なブランド課題(認知度が低い・競合に差別化できていない・特定層にリーチできていない等)と、その課題に対してどのようなインサイト・戦略でアプローチしたかを記述する。
---
## 広告業界プランナーの差別化ポイント
広告・マーケティング業界のプランナーとして市場価値を最大化するのは「インサイト発掘力×デジタル統合キャンペーン設計力×成果測定への責任意識」の組み合わせです。デジタルデータを活用したリアルタイムキャンペーン最適化、TikTok・YouTube Shortsなど短尺動画の企画・制作ディレクション経験、生成AI活用のクリエイティブ量産経験は、2024〜2025年の広告プランナー市場で急速に評価が高まっているスキルです。また、統合コミュニケーション(IMC)の設計経験があると、大手クライアントの年間アカウント担当として、代理店内で高いポジションに就けます。
---
## FAQ
**Q1. 広告代理店のプランナーから事業会社のブランドマネージャーへの転職は可能ですか?**
A. 十分に可能で、近年むしろ需要が増えています。事業会社はインハウス化を進める中、代理店で複数カテゴリのブランド課題に携わってきたプランナーの幅広い視野を求めています。転職時は「ブランドP&Lへの関与経験の有無」が問われることが多いため、クライアントのブランド戦略立案や予算配分提案まで関与した実績を強調することが重要です。
**Q2. デジタル専門のプランナー(SEM・SNS)からマスも含めた総合プランナーへの転職は難しいですか?**
A. 難しくはありませんが、TVCM・ラジオ・新聞・OOHのメディア特性・GRP計算・視聴率調査(ビデオリサーチ等)への基礎知識を補強することが推奨されます。総合プランナーポジションへの転職時は「デジタルの強みを活かしながらマス領域を学んでいる」という姿勢を示し、デジタルとマスの統合企画を志向していることを明確にすることが有効です。
**Q3. 企画書・プレゼン資料を職務経歴書に添付することは効果的ですか?**
A. 効果的ですが、守秘義務に注意してください。守秘義務に抵触しない過去の企画書(クライアント名・個人情報を除いたもの)や、自己学習として作成した仮想プランニング資料をポートフォリオとして添付することで、企画力・資料作成力を視覚的に示せます。面接官から「過去の企画書を見せてほしい」と言われることも多く、準備しておくことを強く推奨します。
---
## 広告・マーケティング×プランナーの採用市場データ(2026年)
広告プランナーの求人数は2026年も堅調。クリエイティブ実績(キャンペーン売上貢献額・受賞歴)が最大の差別化要素。書類通過率は30〜40%で、ポートフォリオの質が評価を左右します。
---
## STAR形式 追加例文:広告・マーケティングでの実績
### 例文2(応用):部門横断プロジェクトのリード
**Situation(状況)**
広告・マーケティングの市場環境変化により、既存の業務プロセスに課題が生じ、複数部門にまたがる改善プロジェクトが発足した。プロジェクトの複雑性と関係者の多さから、推進体制の確立が急務となっていた。
**Task(課題)**
プランナーとして、部門横断チーム(8名)のリードを担当。6ヶ月以内に定量的な改善成果を出すことがミッションとして設定された。
**Action(行動)**
① 現状分析(As-Is分析)で課題の根本原因を特定し、改善優先度を可視化。② 週次進捗レビューと隔週のステアリングコミッティで意思決定速度を向上。③ パイロット部門での先行実施と効果測定により、全社展開のリスクを低減。④ KPIダッシュボードで成果を可視化し、関係者のエンゲージメントを維持した。
**Result(結果)**
主要KPIを目標値の115%達成。プロセス効率化によりチームの業務時間を週あたり平均12時間削減し、より付加価値の高い業務にリソースを再配分することができた。
---
### 例文3(上級):事業成長に貢献する戦略的イニシアチブ
**Situation(状況)**
事業の成長フェーズ移行に伴い、従来の手法では対応が困難な規模の課題が発生。広告・マーケティング特有の市場環境と規制要件を踏まえた新たなアプローチが求められた。
**Task(課題)**
プランナーとして戦略立案を担い、経営層への提案から実行推進まで一貫して担当した。予算規模○億円、関係者20名超の大型案件を管理する責任を持った。
**Action(行動)**
① 市場分析・競合調査・社内リソース棚卸しを並行して実施し、2週間でファクトベースの戦略オプションを3案作成。② 外部専門家(弁護士・会計士・業界コンサルタント)と連携し、リスク評価を強化。③ 段階的な実行計画(フェーズ1-3)を設計し、各フェーズでのGoNoGoゲートを設定。④ 社内ステークホルダーとの合意形成会議を5回実施し、反対意見を取り込んで計画を改善した。
**Result(結果)**
提案が役員会で承認され、フェーズ1完了時点で当初目標の130%を達成。広告・マーケティング内での事例として業界誌に取り上げられ、採用・ブランディング面での副次効果も生まれた。
---
## 実績を数値化する3つの観点
数値化は職務経歴書の説得力を決定的に左右します。広告・マーケティングのプランナーとして経験した実績を数値化する際は、以下の3観点で整理してください。
**観点1:インプット数値(規模感)**
自分が関わったシステム・プロジェクト・組織の規模を示します。
- Before: 「大規模プロジェクトを担当」
- After: 「年間予算3億円・関係者50名のプロジェクトを担当」
**観点2:アウトプット数値(行動量・改善量)**
自分の行動が生み出した変化を示します。
- Before: 「業務改善に取り組んだ」
- After: 「業務フローを再設計し、処理時間を従来比40%削減(週8時間→4.8時間)」
**観点3:ビジネスインパクト(金額・率)**
最終的にビジネスにどう貢献したかを示します。
- Before: 「売上向上に貢献した」
- After: 「施策の結果、対象プロダクトの月次売上が+1,800万円、年間ARRで+2.2億円増加」
数値が社外秘の場合は「前年比XX%向上」「業界平均比XX倍」など相対値や匿名化した形で記載できます。
---
## 提出前セルフチェックリスト10項目
職務経歴書提出前に以下10項目を必ずセルフチェックしてください。
- [ ] **1. 数値化の確認**:各実績に少なくとも1つの定量データが含まれている
- [ ] **2. 担当範囲の明確化**:「チームで実施」ではなく「自分が担当した部分」が明記されている
- [ ] **3. 直近重視**:直近2〜3年の実績が全体の60%以上を占めている
- [ ] **4. 専門用語の適切使用**:広告・マーケティングで通用する業界固有の用語を正しく使っている
- [ ] **5. スキルと実績の紐付け**:スキルリストが実績の根拠として機能している
- [ ] **6. 誤字・表記統一**:社名・製品名・固有名詞のスペルが正確で表記が統一されている
- [ ] **7. チーム規模の記載**:各プロジェクトのチーム規模と自分の役割が明示されている
- [ ] **8. 読み手への配慮**:採用担当者(業界外の人事)が読んでも理解できる記述になっている
- [ ] **9. PDFの体裁確認**:PDF化した際にレイアウト崩れ・フォント崩れがない
- [ ] **10. NG用語の排除**:「キャリア実績」「転職活動」「転職希望者」「ES」等の用語が一切含まれていない
---
## 広告・マーケティング×プランナーの専門用語ガイド
**積極的に使うべき用語**: 広告・マーケティング固有の指標・フレームワーク(KPI・プロセス名など)を正確に使用する。業界内で通用する略語(一般用語として定着しているもの)を適切に使用する。実績には必ず数値(金額・率・件数・期間)を伴わせる。
**避けるべき用語・表現**: 「頑張った」「貢献した」「活躍した」(すべて具体的な行動と成果に置き換える)。「大変」「困難」「苦労した」(課題とアクションと結果で語る)。「〜に携わりました」(担当範囲と役割を明確に記載する)。
---
## 採用トレンド2026
2026年の広告・マーケティング採用では**生成AI活用のクリエイティブ制作・パーソナライズ経験**が新たな評価軸です。AIツールを使った広告素材の高速生成・ABテストの自動化経験を持つ候補者が注目されています。